久米島のPFAS検出場所は役場敷地 町「水源は安心と伝えたい」

 【久米島】県が実施した有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)の全県調査で、土壌から高い値が検出された久米島町の桃原秀雄町長は1日、調査場所が町役場仲里庁舎敷地と明らかにし「役場近隣の河川水やダムから取水されている水道水からは、異常な数値は検出されていない」と発表した。町内では飲食関係の事業所で取引が一時停止になるなどの影響が出ており、町は追加調査と原因究明を行っている。

県は調査結果を3月29日に発表したが調査場所は「風評被害防止」として公表せず、町民や事業者から不安の声が上がった。町は庁舎敷地内の複数箇所の土壌を追加検査し、1~2週間で結果が出る見通し。町によると、県の調査は地下数センチから十数センチの土壌を採取した。仲里庁舎は1989年の建設前は建設業者の作業ヤードとして使用され、建設後は敷地内で消火訓練なども行われていたという。有害とされるPFOA(ピーフォア)とPFOS(ピーフォス)は古い泡消火剤に含まれている。

県が土壌と同時に行った役場近隣の河川調査は正常値だった。中村幸雄副町長は「作業ヤード時代の薬品流出や消火剤の可能性もあり、調査中。久米島は水どころの島。法定水質検査でも異常はなく、水源は安心と伝えたい」と語った。(南部報道部・新崎哲史)

沖縄タイムス+プラスより抜粋 記事詳細はこちらから